中流層のみなさん、こんにちは。むたろうです。
「収入は平均くらいですが、会社が嫌いなのでセミリタイアしたい」をコンセプトにブログを書いています。
経済的に自立して会社をやめるために不動産投資と株式投資をしています。
不動産投資は2014年に始めて、現在3棟18室を運用するところまでジワジワと拡大してきました。
このたび、その2014年に初めて買った中古アパートを売却することにしましたので、その理由や経緯・結果や思ったことを書いてみます。
今回はその記事の第三弾です。なかなかまとまらずにもったいぶって書いてきましたが、これで終わりです。
第一弾及び第二弾の記事は「初めての物件売却その①」、「初めての物件売却その②」をご覧ください。


なお、物件①の情報はこちらの記事をご覧ください。
売却を通じて体感したこと
本で読んだり人から話を聞いたりして知識としては持っていたけれども、やはり自分自身で体験することで自分の感覚として会得できる情報は存在します。
売却を通じて私が体感したことを書いてみたいと思います。まとまりがありませんが、読んでもらえたら嬉しいです。
売主にはたいてい含み益が出ている
売ってみたら分かるのですが、売る理由はたいてい「利益が出るから」なんですよね、きっと。
よくある売却理由で「資産整理」「資産組み換え」等の場合は、売って確定利益にしたいというのが本音だと思います。私もその理由にしておいてくださいと仲介さんにはお願いしていました。
ですので、売りに出ている物件価格というのは必ず利益が取れるようなものになっているはずです。
売主はその物件をローンで買っているのか?
だとしたら何年前に買って残債はどのくらいか?
この辺りに見当を付けられれば(場合によっては教えてもらえば)、価格交渉もお互いウィンウィンとなるものにできると思いました。
「利益を多少上乗せした価格設定で、売れるまでに時間がかかっても問題ない」というスタンスで売られている物件は、きっと運営もうまく行っているのでしょう。値下げして売り急ぐ必要がないからです。
ということは、それほど時間が経たずに値下げされた物件は、何かしら売り急ぐ理由があるのでしょう。それが物件運営に由来するものだった場合、それに安易に飛びつくと自分が火傷することにも繋がります。
こんなことは購入前の知識としてわかっていたことでしたが、やはり自分が売主の立場になると体感として、より鮮明に実感することになりました。
今後、購入物件を探す時は、物件そのものに加えて、売却の背景というものにもっと注目してみようと思います。
売主が破格の値段で購入して、安い価格で売り出しても十分に利益が取れるようにして売ってる物件などは美味しそうですよね。
さらに言えば、売り急がざるを得ない物件に出くわした場合、その理由に自分で乗り越えられる点があれば安く買えてお得ということです。
今思えば今回売却した物件は、前の売主が空室に悩んで売り出した物件でした。毎月赤字を垂れ流すなら安くても早めに売ってしまいたい。そういう理由だったからこそ、安く買えた面もあったのです。
空室を満室にできる力というのは、運営中だけでなく物件購入時にもとても強い力を持ちます。
減価償却費は売却益の先取り
減価償却費って、運営中は美味しいものです。
キャッシュアウトを伴わない経費なので、ただただ所得の圧縮に役立つからです。
耐用年数切れの木造物件ならば1年辺りの減価償却費が多額になり、所得の圧縮に非常に役立ちます。
しかし、これらの「良い面」と、次に述べる「悪い面」を把握しておくことの重要性も学びました。
前回の記事で見たように、譲渡所得の計算で売却価格から引かれるのは取得費と譲渡費用でしたが、この取得費は、取得価格から減価償却費の累計額引いたものでした。
ということは、これまでの減価償却費が大きいと、譲渡所得が大きくなってしまいます。そしてその分税額が上がってしまうわけですね。
これまで、毎年の不動産所得の圧縮に役立ってきた減価償却費ですが、その分譲渡所得の計算では不利になってしまいます。何のデメリットもなく美味しい思いができるものなんてないのですね。
「購入時には建物価格の割合を増やすことで減価償却費を大きくして、毎年の節税に生かしましょう。」というアドバイスを聞くこともありますが、これにはデメリットもあるということです。
もちろん、どちらのメリットを取るかは人それぞれ目的によって違うでしょうから、そこはよく比較して決めるべきです。
本業の所得が大きく、毎年の不動産所得を赤字にすることで節税をしたい人ならば減価償却費を大きく取れる方が良いでしょう。
しかし、不動産所得を黒字にして継続して融資を引き、売却も絡めて利益を取りたいと考える人ならば、減価償却費が毎年の所得や売却時の利益にどのような影響を及ぼすのかを良く考える必要があると思います。
総合課税の税率や譲渡所得の税率と相談しながら、シミュレーションすることが重要ですね。
元本返済は利益の先送り
減価償却費と逆なのが元本返済です。
運営中は毎月のCFを圧迫する存在で、憎らしいでしょう(笑)
しかし、売却時の手取りを計算する際は、ローンの残債を売却額から引くことになります。
ということは、頑張ってローンを返済した分が売却時に報われ、手取りの利益として残ることになります。
元本返済額だけ月々のCFを取らずに、負債を圧縮して自分のバランスシートの純資産の部に蓄積していくイメージですね。
不動産投資をする上で、「バランスシートの概念を持つ」と「総資産だけでなく純資産をしっかり管理する」という2点が重要であると改めて思いました。
利子は何にもならない(笑)
ここから言えるのは「利子は何にもならない」ということです(笑)
もちろん経費として計上はできますが、自分の儲けには繋がりません。しかも、所得が赤字だと損益通算できる額にも制限がかかります(土地取得にかかる借入金の利子は損益通算できず)。
ということで、不動産投資家が金利に必死になるのも体感としてよくわかりました。
融資期間は長ければ良いってもんじゃない
融資期間が長い方が月々のCFが出やすいことは確かです。
しかし、元利均等返済で長期間のローンを組んだ場合、当初の数年間はほとんどが金利の支払いであり、元本はなかなか減りません。
ということは、月々のCFが取れていても売却でミスをすると、残債が減っていないので、その貯えが飛んでしまう可能性も十分あるのです。
「長期の融資が引けた物件は長期保有をする」というのが基本だと改めて実感しました。
今回売却した物件の場合、融資期間15年で金利も安かったので、元本返済がある程度進んでいました。
そのため6年での売却に踏み切れたわけです。
今回、もう1年経ってから同じ値段で売れたなら、1年間のCF積み上げ分と元本目減り分がさらに利益として積みあがっていたわけですね。
しかし、そこは1年間の物件保有リスクと相談しながらということになります。この1年でCF積み上げを飛ばすほどのトラブルが起きる可能性もあります。1年後に同じ値段で売れる保証もありません。
そこは自己責任で決めるしかありません。
まとめ
これにて物件の売却話は終わりとなります。
今回は売却を通じて考えたこと・感じたことをつらつらと書き連ねてみましたが、まとまりがなくなってしまいました(汗)
と言っても、基本的な部分を改めて実感しただけとも言えます。
今後、また新たな物件を探す際は、今回学んだことを生かしてやっていきたいと思います。
読んでいただいてありがとうございました。参考になれば幸いです。
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