中流層のみなさん、こんにちは。むたろうです。
「収入は平均くらいですが、会社が嫌いなのでセミリタイアしたい」をコンセプトにブログを書いています。
経済的に自立して会社をやめるために不動産投資と株式投資をしています。
不動産投資は2014年に始めて、現在3棟18室を運用するところまでジワジワと拡大してきました。
このたび、その2014年に初めて買った中古アパートを売却することにしましたので、その理由や経緯・結果や思ったことを書いてみます。
今回はその記事の第二弾です。
第一弾の記事は「初めての物件売却その①」をご覧ください。
なお、物件①の情報はこちらの記事をご覧ください。
前回の続き【買付~引き渡しまで】
前回、現金買いの買主が現れたものの、ある条件が付いていたということで話が終わっていました。
その条件と言うのは「外壁・屋根塗装の上引き渡し願いたい」というものでした。
・・・ま、よくあるっちゃよくあるやつですね。
とりあえず、返事を保留し、屋根・外壁全面塗装がいくらになるか、見積もりを取ることにしました。
自分ではこの「ヌリカエ」というサービスを使い、ネットで一括見積りを取ると同時に、管理会社経由でもいくつかの塗装屋に見積もりを依頼しました。
私の方で取った見積もりだと、どの塗装屋も250万円から300万円の額となりました。物件の大きさや塗料の種類から考えるにまぁ妥当なものです。
・・・しかし、この塗装額が売却益に直結します。

ここは買主には悪いが、何とか安い塗装でもっと安くできないか?
現金買いのお客なんて、これを逃したら次はいつ現れるかわからんぞ。

だめだ、だめだ!安い塗料なんてダメだ!
安く済ませて問題が起き、後からトラブルになる方がよっぽどめんどくさくなるぞ!
というように天使と悪魔が浮かんできましたが、ここは天使が勝ちました(本当です)。
塗装の質を落とさずにせめて200万円でやってもらう方法はないものか?
とりあえず、管理会社の方の見積もりをもらいましたが、同じような額でした。
・・・しかし!!
そこはさすが管理会社様!
管理物件のいくつかでまとまった塗装需要があったため、それを融通の利く塗装屋に「バルク発注」することで1棟当たりの価格を下げることができそうだとの連絡が!
ということで、何とか200万円で外壁・屋根塗装ができることになり、買付を受ける旨を買主に通知。
実質1800万円での売却となりますが、現金で買ってくれることも考え、あまり欲張らないようにしようと考えました。
その後は、現金買いの買主だけあってトントン拍子に話は進み、無事に契約。その後、引き渡しとなりました。
現金買いですし、契約と引き渡しを同時に行ってもよかったのですが、私の方が、購入時のローン残債を一括返済し、抵当権を抹消してもらう必要があったため契約を先行させることになりました。
参考までに、引き渡しに伴いやったことを挙げておきます。
・借入先に連絡し引渡し日を伝え、当日一括返済する残債を教えてもらう
・火災保険の停止・清算
・管理会社に当月分賃料の清算及び賃貸人変更通知発出の依頼
・電気会社に連絡し、共用部分電気料金切り替え
・印鑑証明書等の必要書類を揃える
で、いくら儲かったの?
無事に引渡しが済み、最終的な売却益が算出されました。
1350万円で購入した物件を6年間保有して売却した場合利益はどんなもんなのか。気になるところだと思います。
以下に紹介したいと思います。細かな金額はボヤかしますが、だいたいのイメージは掴めると思います。
譲渡所得としての売却益の計算方法
まずは所得としての売却益計算方法です。

今回の売却にあたっては事業用物件の特別控除で使えるものがなかったので、それを無視すると、
売った価格(2000万円)から「取得費+譲渡費用」を引けば譲渡所得が出てきます。
購入価格に、購入時の仲介手数料や固定資産税清算金を加えたものから、保有期間中の減価償却費の累計額を引いたものが取得費です。
購入価格が取得費になるなら分かりやすいのですが、そこから保有期間中の減価償却費を引く点がポイントです。
今回売却した物件の場合、建物の減価償却は終了していますので簿価は1円となっています。ですので、取得費はほぼ土地の購入価格となります。
上図に記載のとおりです。ポイントは物件譲渡に「直接かかった」費用という点です。
例えば、抵当権抹消登記費用は譲渡に「直接かかった」費用ではないということで、譲渡所得の費用としては認められません(不動産所得の費用として計上となります。)。

今回の売却の場合、仲介手数料及び契約書に貼る印紙代が計上されることになります。
・・・そこでひとつ疑問が。
売却にあたり200万円の塗装費用を支払っていますが、こいつの取扱いは?
不動産所得の経費としての計上は間違いなくできますが、こいつを譲渡費用にはできないのか?

不動産所得の経費に計上して不動産所得が赤字になるのも今後の融資を考えるとあまり良くないよね・・・。譲渡所得の費用にはできないのかな?
こう思ったわけです。
そこで、国税庁に直接電話して聞いたところ、

その塗装が売却の条件であったなら、譲渡に直接かかった費用として認めることができます。「条件かどうか」というのは、例えば契約書に「塗装の上引き渡す」ことが記載されている場合などです。
契約書に記載あるー!!!!
ということで、塗装費用を譲渡費用として計上することもできそうです。
となると、譲渡所得は以下のとおり。
2000万円 - 600万円(取得費)- 80万円(仲介手数料等)- 200万円(塗装費用)
= 1120万円
これに、所得税・住民税の長期譲渡の税率約20%がかかるので、約225万円の税金が発生します(泣)
譲渡所得なんて低くなればなるほど良いんですが、こういう結果となりました(泣)
次は、一番重要な手取り現金はいくらになるのか?です。
手取り現金としての利益
こちらは、
売却価格 - (譲渡費用+登記費用等)- 税金 - 残債
で計算できます。
2000万円 - (280万円+5万円)- 225万円 - 800万円 = 690万円
ということで、手取り現金は690万円となりました。
2000万円で売れたのに、ずいぶん少なくなりましたね・・・。
しかし、この690万円という額はこの6年間で積み上げたCFよりも多い額で、これまでのペースでCFを積み上げたとして約8.3年分の額に相当します。
今後、老朽化が進み修繕費が嵩む可能性を考えると、9~10年分に相当すると見ても良いのではないでしょうか。知らんけど(笑)
全体の投資成績
最後に、この物件を約6年間保有し、買値よりも450万円(1800万円-1350万円)高値で売った場合の投資成績はどうなるかを見て、第二弾の記事を終えたいと思います。
保有中に積み上げたキャッシュの合計は約500万円。
上記のとおり売却時の手取り利益は約690万円。
合計すると1190万円です。これが6年間の成績です。
ちなみに購入時の初期投資額が160万円です。
この160万円が6年後に1190万円になります。こう考えると、どうでしょうか。
もちろんお金は増えていますので、投資としては成功と見て良いでしょう。
しかし、もっと儲かるというイメージを持っていると、「不動産投資と言っても、そんなもんか」と思う方もいるかもしれませんね。
ちなみに、私としては大満足です(笑)
投資元本が6年間で7.5倍になったのです。
株で例えると、160万円で買った銘柄が、6年間で500万円の配当を生み、売ったら690万円の利益になったということです。桁がバグっていますが、これこそが借り入れによるレバレッジ効果です。
「160万円が6年間で1190万円になった」とだけ見れば年率換算34%となります。
私がこの成績を株式投資で実現するのは能力的に不可能でしょう(笑)
「私のような普通の人間にとっては、不動産投資だったからこそ可能だった」と個人的には思うわけです。もちろん市況や運用状況に左右される面はありますが、これこそ不動産投資の魅力なのかなと思います。
まとめ
引渡しまでの経緯と、実際いくら儲かったのかという部分を書いてみました。
この物件への投資が成功したのも、管理会社、リフォーム会社、ガス会社などの方々の協力のおかげです。これは本当に紛れもない事実です。
そう考えると、投資よりも事業という側面が大きいと言われる点も良くわかります。
物件売却をすることで改めて見えてきた点があるので、それは次回、第三弾の記事で紹介して、この売却話を終わりにしようと思います。
端的に話がまとめられず、長くなって申し訳ないです。
参考になれば幸いです。
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