【賃料減額も!?】2020年4月・民法改正による大家さんへの影響

不動産投資
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中流層のみなさん、こんにちは。むたろうです。

「収入は平均くらいですが、会社が嫌いなのでセミリタイアしたい」をコンセプトにブログを書いています。

大家さん
大家さん

来月から改正民法が施行されるみたい。何がどう変わるのか気になるな。

でも条文読むのはめんどくさい・・・。

今日はこんな人たちのために、2020年4月1日から施行される改正民法が不動産賃貸業に与える影響について書いてみたいと思います。

コロナニュースに気を取られ、気づけばもう来月から施行です。

私が、日々の入居者管理の場面で影響が出そうだなと感じたのは以下の2点です。

注目の改正点2つ
  • 賃借人の「修繕する権利」が明文化された。
  • 修繕が遅れると賃料が当然に減額される。

大家さんにとっては、「修繕に対してスピーディーに対応する必要性が高まった」と言えるでしょう。

これらの解説と私のとった対応策について書きたいと思います。

賃借人の修繕に関する権利の明文化

改正民法第606条

改正民法第606条

賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。 (2項は省略)

太字部分が改正前の民法第606条に追加された部分です。

簡単に言うと

大家は、入居者が物件に居住するにあたり必要な修繕をしなくてはいけない。しかし、入居者のせいで修繕が必要になった場合は、修繕の必要はない。

太字部分が追加されたことで、大家さんの修繕範囲が明確になりました。

この「入居者のせいで修繕が発生した場合の修繕義務」というのは過去に争われてきた部分です。

以前は、「入居者のせいで修繕が発生」 → 「大家さんが修繕」 → 「大家さんが入居者に損害賠償請求」という流れで処理することもあったようです。

改正民法第607条の2【新設】

改正民法第607条の2

賃借物の修繕が必要である場合において、次に掲げるときは、賃借人は、その修繕をすることができる。

①賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。

急迫の事情があるとき。

この第607条の2は新設された条文です。

簡単に言うと

入居している物件の修繕が必要になったときに、①修繕の必要があることを入居者が大家に通知するか、大家が修繕の必要を知ったにもかかわらず、相当期間内に大家が修繕しないとき、または急いで修繕をする必要があるときは、入居者が修繕することができる。

ということで、一定の場合には入居者が修繕を行ってよいと明文化されました。

そしてその修繕費用は、その次の第608条で「入居者が本来大家さんが負担するべき費用を支払った場合は、大家さんにその費用を請求することができる」と規定されています(これは改正前から規定されている)ので、大家さんに対して請求される可能性が高いです。

もちろん入居者が修繕にあたって、明らかに高額な材料を使ったとか、明らかに高すぎる設備に変えたとかいった場合は、全額大家さん負担となるのは公平性に欠けると思います。

しかし、大家さんによる修繕に時間がかかったときに、入居者が手配した業者が通常よりも高めの請求をしてくる場合もあり得ます。

「自分がいつも手配している業者さんならもっと安くやってくれるのに・・・」「むしろ自分でDIYで直そうと思ってたのに・・・」こんな思いはしたくないですよね。

賃料減額に関すること

改正民法第611条

改正民法第611条

賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合において、それが賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、 賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される。 (2項は省略)

大家にさんにとっては恐ろしい条文ですね。

簡単に言うと

入居している物件が通常どおり住めない状態になったとき、それが入居者の責任でない場合は、賃料はその割合に応じて減額される。

改正前のこの条文は、「入居者はその割合に応じて賃料の減額を請求することができる。」となっており、減額請求ができるにとどまっていました。

しかし改正されたことで、賃料は当然に減額されることとなります。

「その割合に応じて減額」とはどのくらいなのか気になるところですが、国土交通省が主催する「賃貸借トラブルに係る相談対応研究会」が発表した「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集」 (国交省HPに掲載)に割合の目安が参考に記載されていました。

その抜粋がこちら↓

こちらはガイドラインですので、必ずしもこのとおりということはありませんが、一つの目安と言えそうです。

また、上記の事例集では「賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合」というのを

  • 物件の物理的な破損だけではなく、設備の機能的な不具合等による場合も含めて、物件の一部が使用できず、
  • その一部使用不能の程度が、社会通念上の受忍限度を超えており、通常の居住ができなくなった場合

としています。

ですので、あまりに軽微な故障などは除かれそうな気もします。「社会通念上の受忍限度」を超えるものであることを必要としていますから。

ですが、改正前と比べれば「修理が遅れることで賃料を減額される可能性が高まった」と言えるでしょう。

【対応策】修繕はスピード感を持って行おう!

紹介した二つの条文改正に共通するのは「修繕が遅れると大家さんが損をする」という点です。

ですので、民法改正後は今まで以上に修繕のスピードが重要となってきます。

対応策としては、至急の修繕案件に対してどのような対応をするかを管理会社とよく話し合って決めておくことです。

  • 起こりやすい修繕案件の、おおよその修繕費を双方が把握する。
  • 入居者が夜間などにもすぐ連絡が取れる窓口を用意する。
  • 一定額以下の修繕に対しては、大家の事前承諾を経ることなく迅速に対応してもらう。

上記が考えられる対応策かと思います。

私も管理会社と話し合い、①3万円以下の修理であれば事後承諾でやってもらう②入居者が24時間連絡を取れる窓口を用意してもらう、といった対応を4月から行うこととしました。

なお、私の所有物件は以下の記事を見てください。

民法改正のうち特に修繕に関するポイントについて記事を書いてみました。修繕費の負担が大きくならないように、そして賃料が減額されないように動いていきたいですね。

なお、上記の記載は法律に関する事柄ですので、疑義が生じた場合は弁護士等に確認の上対処するようお願いします。

参考になれば幸いです。

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